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2007年9月29日 (土)

チャドクガ(茶毒蛾)の幼虫にやられて大量の発疹 -ふんだりけったり

先週金曜日(21日)、私は右肩甲骨の横が痛かったときのこと。

家人が家の庭で草むしりしたところ、上半身がかゆくなったという。見ると上半身に発疹が。さらに翌日、土曜日午前中、ベランダで洗濯物を干していると、上半身がますます異様にかゆくなったと訴える。発疹はますます増加。家人自ら、当番医の皮膚科を探して受診したら、毛虫にやられたものと考えられるという診断になった。

庭には高さ2mほどの夏椿(なつつばき、しゃらのき)が植えられているのだが、その周囲にチャドクガの幼虫(いわゆる毛虫)が何匹もいたので、チャドクガの幼虫にやられたのであろう。

家人は眠れないほど、かゆかったというが、私には特に何も起こらないまま、3連休が明けて、火曜日になった。

Img_2165s 火曜日(25日)に、Yシャツを着て、出勤したところ、夕方あたりから上半身がむずがゆい。脱いでみると上半身一面に発疹が出ていた。写真は、発疹の出た私の上半身。

どうも家人と同じ毛虫にやられてしまったようである。かゆいことはかゆいが、頚椎痛めて、痛み止めを服用しているおかげか、我慢できないほどではなかった。

どう考えてもベランダに干していたYシャツが原因である。よく考えると、このとき着たYシャツは、土曜日にベランダに干したものだった。少し無防備であった。

チャドクガの幼虫は毛におおわれているが、その毛から毒針毛(どくしんもう)が風にのって飛ぶらしい。毛虫一匹に数十万~数百万の毒針毛をもつという。あの日、ちょうど風向きが、Yシャツを干したベランダ方向だったのだろう。Yシャツのわきの下に、毒針毛がたくさん付着していたのか、わきの周囲をこっぴどくやられた。

毒針毛は長さ0.1mmほどなので、もし目に見えたとしても、粉のようにしか見えない。皮膚に付着した場合は、ガムテープやセロテープで取り去るべきのが理想的だとか。

その翌日、水曜日(26日)に皮膚科を受診したところ、先生に「見事だねー。それは虫やわ」と言われた。

看護婦さんに、カチリ(フェノール亜鉛華リニメント)を塗ってもらい、静脈に注射を打ってもらった。頚椎を痛めて別の薬を飲んでいることを伝えて、薬を処方してもらった。

処方されたのは、プレドニン錠5mg、アレロック錠2.5mg、リポビス錠20mg。外用薬としてフェノール亜鉛華リニメント。アレロックを飲むとやっぱり眠くなった。頚椎の薬を合わせると全部で服用薬は6種類である。こんなにたくさんの薬を同時に飲むのは初めてのことだ。

ちなみに、家人が受診した皮膚科では、静脈注射でなく、でん部に注射をされたという。家人の処方薬はアレジオン錠10、ネオマレルミンTR錠6mg、外用薬としてリンデロンvg軟膏。医師によって処方が違うのか、症状によって違うのか、よくわからない。

昨年にも夏椿の木はあったのだが、こんな毛虫の被害はなかった。

これについて思い当たることが一つある。昨年は木のすぐそばにハチの巣があった。今年も同じように大きなハチの巣ができたのだが、赤ちゃんがいることもあり、ハチの巣をとってしまったのだった。

昨年はハチが毛虫を捕食してくれていて、毛虫が大量発生しなかったのだろう。今年はハチの巣をとってしまったので、毛虫が大量発生したのではないか。

微妙な生態系のバランスが保たれているところに、ハチの巣をとるという人為的な手を加えてしまったために、バランスが崩れて、毛虫が大量発生したのではと考えたりした・・・。結局それが人に被害を及ぼしてしまう。何か象徴的な出来事であった。

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2007年9月22日 (土)

右肩甲骨と背骨の間が痛い -頚椎が原因だった

一ヶ月ほど前から、右肩甲骨と背骨の間に違和感があった。俗に言う「けんびき」の辺りである(私の地元では肩甲骨裏の背骨側にある筋のことをけんびきと呼んでいた)。

二週間前、さらに寝違えて、ますますひどくなり、肩甲骨と背骨の間の筋肉にひどい「こり」を感じるようになった。この段階では凝りと言っても、筋肉痛程度のこりであった。

先週の日曜(15日)あたりにちょっと慣れない運動をして、翌日起きると、「こり」が痛みに変わってしまった。ちなみに慣れない運動とは、月齢10ヶ月なのに体重11キロもあるうちの赤ん坊を不自然な姿勢から何回も「たかい!たかい!」をしたことである。

肩甲骨と背骨間の痛みは、痛まない姿勢を探すのがなかなか難しい。痛まない角度を探して座っても、肺を膨らませると、肩甲骨横に痛みが走るのであった。

筋肉痛には2種類あって、運動直後に出る乳酸のための筋肉痛と、運動してしばらくしてから運動で切れた毛細血管や筋線維を修復するために出る筋肉痛遅発性筋肉痛)であると聞いたことがある。プロ野球の投手が登板日を中4日空けるのは、後者の毛細血管や筋線維の修復を待つためという。

多分慣れない運動で、肩甲骨横の筋線維でも切れたのだろう。3~4日楽にしていれば治るだろうと考えていた。これが甘かった。

木曜日(20日)の午後あたりから、肩甲骨横がやけに痛んで、どうも熱をもってきた感じである。帰宅後、アイスノンで冷やしてみるとすごく気持ちがいい。この冷却がよくなかったのか、冷やさなくても同じように悪化していたかはよくわからない。

翌日、金曜日朝、目覚めてみると、起き上がれないくらいに激しく痛む。何とか起き上がって、市販のインドメタシン配合湿布薬を貼って、仕事に行った。しかし、どうも食べ物がのどを通らないくらいに激しく痛む。

仕方ないので勤務先から最も近い整形外科を受診した。

右肩甲骨と背骨の間が痛むことを告げると、肩甲骨でなく、頚椎の異常の可能性が高いと指摘される。

イスに座り、顔を少し上に向けながら、右のほうに首を傾ける姿勢をとり、先生が両手で頭部を強く押し下げると、痛みが背骨と肩甲骨の間に放散した。ムチ打ちの診断によく使われるスパーリングテストである。頚椎に原因があって痛んでいるということになる。

首のレントゲン写真を、正面、正面斜め右、正面斜め左、横の4方向から4枚撮影した。その結果、頚椎が後に大きく反っていた(前方に凸の形状)。「頚椎が後に反るのはいいことなのだが、反り過ぎはよくない」、「第6頚椎と第7頚椎の間に年齢による棘(とげ)のようなものができている」と先生。

痛む場所に炎症止めの注射を打ってもらった。「これで完治すれば来なくていいが、慢性化して、痛みやしびれが残るようなら、また来てもらって、牽引などの処置をすることになる」と告げられた。

仕事場に戻ったが、具合があまりよくない。板書をすると激しく痛む。冷房の効いた実験室にいると、背中が冷えて、調子が悪い、しかも右腕が冷たく、左腕が温かい。左手で右手を触ると冷たいのである。

たまたま残暑が厳しく、快晴の日だったので、外に出て、直射日光の当たるベンチに座り、背中を太陽に向けて暖めた。同僚の先生が通りがかり、「お疲れのようですねー」と声をかけられる。かくかくしかしかで「冷房の効いた部屋で具合が悪くなって」と言うと、「ああそういうことですか。こんな日なたにいて暑くないのかと思いました」

帰宅して、シャツを脱ごうとすると、右腕の下半分が軽くしびれていることに気づいた。しびれは残るものの、夜になると痛みはだいぶ楽になった。

注射が効いたのか、痛み止め(ボルタレン、ノイロトロピン)が効いたのか、モーラステープ(ケトプロフェン)が効いたのか、肩甲骨横にあった痛みは今現在(22日午後9時半)、ほとんどなくなった。処方されたのは、ボルタレン錠25mg、ノイロトロピン錠4単位、ムコスタ錠100、と貼り薬のモーラステープL。

しかし、困ったことに右肘下に軽いしびれがまだ残っている。ワープロを打つにも違和感はないし、ものを持つのも大丈夫なのだが、わずかに指の動きにも違和感があるような気がする。

ちなみに、一年前の9月21日のブログ「腰痛が痛い」で書いた腰痛は、針灸(はりきゅう)に通うようになってだいぶ回復した。またこの話は、別に書こうと思う。「腰痛が痛い」を書いたのが、今からちょうど1年前であることに改めて驚いたが。

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2007年9月11日 (火)

電気の安全な使用 ~「化学と安全」講義メモ

化学科学生が化学実験を行うとき、電気工学科学生が電気工学実験を行うとき、と言う風に、自分が専門とする実験を実施するときには、気をつけるべき点はわかっていることが多いし、そのための安全教育も比較的よく行われている。

意外と気をつけなければいけないのが、化学科学生が慣れない電気を使用したり、電気工学科の学生が慣れない化学実験をしたりなどという風に、自分の専門と直接関係のない実験をはじめて行うときである。専門の人には常識といえるような、初歩的な手順、作法を間違えることがよくある。

私の個人的な印象では、化学関係者は電気関連で事故、ヒヤリハットを起こすことが多い気がする。ということで、電気の安全についてのノート。

■ 感電した場合

高電圧(例えば27万5000ボルト)・・・即死する。即死を免れても、体幹部を電気が通過した場合は死にいたる。手足などを感電したときは、時間経過とともに手足が壊死を起こすので、切断することになる。(壊死を起こした部位をそのままにすると全身に壊死が広がってしまう)

100V(家庭用電源)・・・心臓を通過すれば死亡。皮膚などには、やけどを起こす。

感電した人を助けた後は、救急車を呼ぶと同時に、人工呼吸、心臓マッサージ、AEDなどによる応急処置を行う。

■ 感電すると自力で動けなくなる

筋肉は筋電流と呼ばれる電流で収縮しているので、感電すると自分の力で筋肉を動かせなくなる。以前、テレビ生放送中のハプニングで、レポーターが車のドアの取っ手を握って感電してしまったことがあるが(漏電事故)、そのときは取っ手を握ったまま自力で外せずに絶叫していた。吸い付くように感電したと表現する人もいる。

■ 感電している人間に触ると、自分も感電する

感電している人間を、手で触って助けようとすると自分も感電するので、自分まで動けなくなってしまう。元の電源を切ってやるか、木の棒など絶縁体を使って、離してやる必要がある。

■ 危険性は電圧(V)ではなく、電流(A)で決まる

電圧と電流は比例するから、一般的には電圧が高ければ電流も大きいが、危険性は電流(A、アンペア)の大きさで決まる。冬場の静電気は数千ボルトと電圧は高いが、電流が小さいので生命を危険にさらすことはない。電流値は、20mAで筋肉の制御ができなくなり、100mAで致命的である。1ボルトは問題のない電圧だが、1アンペアはきわめて危険な高電流である。同じ1単位でも、ボルトは安全で、アンペアは危険である。

電流量による影響 (50~60Hz交流の場合)

電流量  人体への影響
1mA    感覚に感知
5mA    かなりの苦痛
10mA   耐え難い苦痛
20mA   筋肉の収縮、感電回路部から自力で離脱不能
50mA   呼吸困難、相当危険
100mA  ほとんど致命的

■ 危険な電圧は42V(死にボルト)以上

人体の抵抗値などを勘案すると、だいたい42ボルト以上が危険な電圧とされている(静電気のように例外もある)。「100Vの感電は経験しておいたほうがよい」などと生徒に向かって発言する物理教師がいたと聞いたことがあるが(真偽の程は定かでない)、これはきわめて危険である。

■ 高電圧には触らなくても、接近するだけでも危険

電圧が高いと、雷が落ちるように稲妻が空気中を放電してきて、感電する。閃絡(フラッシュオーバー)である。電圧値によって、これ以上接近してはならないという安全距離が定められている。

先月末、高さ50mの高圧送電線の鉄塔頂上に若い女性がいた(自分で上った?)という、不審な事件があったが、そのときも電線に接近するだけで危険なため、送電が止められていた。電線を触ったら危険なことは、よく知られているが、接近するだけで危険なことは余り知られていない。

高電圧に対する安全距離

電圧(kV) 接近しうる安全距離(cm)
3      15
6      15
10      20
20      30
30      45
60      75
100     115
140     160
270     300

■ 電車の架線は交流2万ボルト(JR北陸線など)、または直流1500ボルト(北陸鉄道、JR東海道本線等)

2万ボルトの安全距離は30cmであり、JRの架線の高さは5mである。釣竿などを伸ばしたまま踏み切りを渡るのは危険。

実際に以前、小型のヨットを4人ほどで担いで踏み切りを渡ろうとしたところ、上部が架線に接触(または接近)し、4人がはじき飛ばされて、即死したという事故があった。目撃者の話では、すごい音とともにヨット全体が白く光ったそうである。

■ 濡れた手でスイッチなどを触らない

スイッチなどから漏電して感電することがある。

■ コンセントが抜いてあっても、通電部には直接、触らない方が良い

これも余り知られていないが、テレビのブラウン管などでは、コンセントが抜いてあっても、コンデンサなどに蓄電されているために、感電することがある。

■ 延長コード、コードリールは束ねたまま(巻いたまま)使わないこと

ジュール熱で発熱するため、過熱して危険である。コード被覆が焦げて、火災原因となる。

■ コンセント1ヶ所について15アンペア(1500ワット)以内にする

コンセント1ヶ所について15アンペア(1500ワット)以内にする必要がある。家庭で使用される普通の電気コードは15アンペア以上には耐えない。差し込み口が2つ上下にならんでいるコンセントの場合は、二つ合わせて1500ワット以内にする必要がある差し込み口一つについて1500ワット以内ではない)。

ブレーカーは普通、20アンペア(2000ワット)で落ちるようになっているので、1500ワット以上2000ワット以下の電力を使用した場合、コンセント差し込み口内部の配線が過熱する危険がある。どうして、ブレーカーは1500ワットで落ちるように設定されていないのか、これは前からの疑問である。

■ 長いアクセサリや濡れた長髪は危険

これらが原因となった感電死亡事故は本当に多い。濡れた髪や、耳や首につけた長い金属性のアクセサリなどが接触して感電死することがある。

■ 電気が来ている線(活線)をいきなりつないだり、外したりしない

自分の周囲で見たヒヤリハットで一番多いのがこれである。スイッチを切ったり、コンセントを抜いたりしてから、電線の作業をすること。

私が大学3年生のときの有機化学実験で、ヒーターの制御にトランス(変圧器)を使ったのだったが、トランスにはコンセントから来る電線の端を裸にして、ねじで止めるようになっていた。コンセントを差した状態のまま、トランスに電線を付けたり、外したりする同級生が何人もいて、あちこちで青い閃光と、バシッ、ブーンという不気味な放電音を響かせていた・・・。かなり危険である。

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2007年9月 5日 (水)

透明なそばつゆ色の温泉、成分は何か?

金沢市大桑にできた『楽ちんの湯(大桑温泉)』に行ってきた。

地下から湧き出る天然温泉なのだが、湯の色を見て、化学者として、しばし考えこんでしまった。透明な褐色で、その色の濃さは、そばつゆ並みだったのである。これがにごった褐色なら、わからないでもないのだが(酸化鉄などの場合がある)、透明な褐色となると成分はいったい何だろうか?

掲示してあった温泉分析表をチェックしてみたが、この分析表に記載されている成分のうち、色があるものは鉄イオンだけだ。しかし、2価のもの(淡緑色)も、3価のもの(黄褐色)も、濃度はそれぞれ0.6mg/kg、0.1mg/kg未満なので、こんなに濃い色がつくはずはない。分析表に載っている成分だけでは、そばつゆ様の褐色透明の色が説明できないのだ。今まで似たような色の温泉に入って、漠然と、鉄分かなと思っていたが、楽ちんの湯のあまりにも、きれいで濃い褐色透明を見て、鉄分とは違うことに改めて気づいた。

実は、この透明な褐色の原因は有機物のフミン酸である。フミン酸は日本語で腐酸という(腐食酸の表記は誤り)。夭逝された篠塚則子先生(東大生産技術研究所)が研究テーマにされていて、フミンという名前がかわいいから研究テーマにしたという女子学生がいた気がする。

フミン酸というのは、植物などが腐敗して(微生物で分解されて)、生成する物質である。腐敗してできる物質のうち、アルカリに溶けるが、酸に溶けないものがフミン酸に分類される。フミン酸は、化学式・構造式が一つに定まってるわけではなく、色々な有機化合物の総称である。微量成分も含めて、どのような化合物から構成されているかは不明な点が多い。

日本の温泉法では、フミン酸は効能成分には分類されていないが、フミン酸を含む温泉は肌がつるつるになるとされ、一般に美人の湯といわれている。

金沢市有松のレモン湯、金沢の深谷温泉、石川県野々市の美人の湯なども、同じような泉質だ。化石層にある大昔の草木などが腐敗して出てきたのであろう。同じ金沢でも、湯湧温泉はこのような褐色ではない。

ちなみに麦焼酎は無色透明だが、同じ麦から製造するウイスキーは褐色だ。ウィスキーの褐色は、木製の樽に保管して熟成させるためである。美人の湯の褐色は、ウィスキーと同じような成分が出てきているんだろうなと考えたりした。

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