RS-232C端子のないWindows XPのPCに、デジタルマルチメータAgilent 34401AをRS-232Cケーブルで接続する
昔は、PCのほぼすべてにRS-232Cケーブル用の端子(|○|○|のマーク)があったが、最近は付いてるものがほとんどない。2006年にこんなマニュアル「電圧・電流・抵抗をWindows PC で自動測定する方法 RS-232C 経由」を書いた頃はそうでもなかったが、最近はPCのUSB端子を使って、RS-232C用端子のある機器と接続する必要がある。以下は、USB端子とAgilent社のデジタルマルチメータ34401AのRS-232C端子を接続して制御した作業のメモ。
■ 必要なもの
デジタルマルチメータ 34401A (アジレント社)
Windows パソコン (Windows XP Service Pack 2以上のバージョン)
USB-RS232Cコンバータ (サンワサプライUSB-CVRS9、0.3メートル)
RS-232Cケーブル(リバースタイプ)・・・Agilentのデジタルマルチメータはリバースタイプを使う
■ 必要なソフト(以下の2つはAgilent社のWebSiteから無料でダウンロードできる)
Agilent IO Libraries Suite 16.1 (結構重い 371Mbyte)
Agilent マルチメータ用Intuilink Ver 1.3.3 (10.2Mbyte)
※ Agilent IO Libraries Suite 16.1はWindows XP Service Pack 2以上でないと動かない。
※ 2006年頃のIntuilink Ver 1.2の時代はIO Libraries Suiteをインストールしなくても動作したが、Ver 1.3.3ではそうではないようである。
■ PCと34401Aをつないで、使えるようにする手順(最初の1回)
1.USB-RS232Cコンバータ(見た目は30cmのケーブル)を、PCとRS-232Cケーブルにかます。コンバータ付属のフロッピーなどを使って、ドライバをインストールする。これで、USBケーブルが見掛け上、RS-232Cケーブルとして動作する。
2.Agilent IO Libraries Suite 16をダウンロードしてインストールする(結構、時間がかかる)。インストールが終われば、画面右下のタスクトレイに「IO」と表示した五角形の小さなアイコンが表示される。
3.Agilent マルチメータ用Intuilink Ver 1.3.3をインストールする。ダウンロードした時は、なぜか拡張子の「.exe」が消えているので、これを付け加えてから、ダブルクリックして実行する。
4.通信の設定を確認する。マルチメータ側とPC側の両方で通信条件を合わせる。ボーレート:9600、パリティ:なし、8ビット。
マルチメータ側の設定の方法
SHIFT → > でMENU を表示させる
> を4回押して、E I/O MENU とする。
∨ を1回押した後、
> を繰り返し押すと
1 HP-IB ADDRESS
2 INTERFACE
3 BAUD RATE
4 PARITY
5 LANGUAGE
と順に入れ替わるので、それぞれの項目で∨を1回押した後、>を押して、下記のように設
定する。各項目を設定した後は∧で一つ上に戻る。
1 HP-IB ADDRESS ここは適当でよい
2 INTERFACE RS-232C
3 BAUD RATE 9600 (通信速度)
4 PARITY 8 NONE (PC の設定と合わせる。7 EVEN に合わせても可)
5 LANGUAGE SCPI
最後にAUTO/MAN (ENTER)を押して、設定を保存。CHANGES SAVED と表示される。PC側の設定
コントロールパネル→システム→デバイスマネージャ→COM で、条件を設定。
これでインストール終了。
■ 使い方
1.右下のタスクトレイに表示されているIOのアイコンを右クリック。Agilent Connection Expertを選び立ち上げる。
2.出てきた画面内のPC名の枠の中にCOM1などが表示されるので、Add an instrumentをクリックする。機器名が表示されればOK。
3.デスクトップ上のアイコン「Excel Intuilink for Multimeter Toolbar Addin」をクリック。Excelが立ち上がり、Excelワークシート上にツールバーが表示される。されない場合は、表示→ツールバー→Agilent Intuilink Multimeter にチェックを入れる。
4.ツールバー内の「マルチメータに接続」のアイコンをクリック。(パスを探索中)と表示され、COMに機器名が表示されればOK。
5.「装置を識別」をクリック。装置タイプ、名前が右側に表示されればOK。通信条件、ボーレート、パリティが一致してるかも確認。
6.「接続」をクリック。接続したら、「閉じる」。
7.「マルチメータの設定」で何を測るか選び、「ロギングシートを設定/実行」で自動測定を開始。
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